公会計制度見直しの動向

<< June 2005 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

財務省の方針は財務状態の表示における発生主義の採用

 4月27日の参議院決算委員会で興味深いやり取りがあった。
 国の会計を変えていくことについて、複式簿記化、発生主義化、連結化が必要とする委員の質問に対する財務大臣の答弁は、まず、「確かに明治二十二年までは複式簿記を日本も採用していたと。その後、現金主義単式簿記に改めたというにはそれなりの理由もあったんだろうと思います」とした上で、発生主義は期間損益の把握のために必要とされるものであって、公活動のために必要な租税の徴収額とその配分のための国の予算は性格が異なること、しかし、事業コストの把握や資産・負債の把握のためには有用なので、その限りでは発生主義の考え方を活用すること、そのような考え方から国の財務書類を検討・作成していることを述べている。
続きを読む>>
comments (0) | trackback (0)

政策評価の施策とと予算書の科目構成を同一にする動き

 読売は6月3日3時9分に「予算書と事業名統一、政策評価に新指針…総務省策定へ」を配信し、総務省が2日の自民党総務部会で、各省庁の施策や事業を事前・事後に点検する政策評価制度について、政策評価調書と予算書、決算書の事業名を統一することを柱にした見直し案を正式に提示したと報じる。事業の評価を確実に予算に反映させ、税金の無駄遣いをなくす狙いがあるとのこと。総務省は、これらの具体策を盛り込んだ新たな運用指針を年内に策定して18年度から実施することを目指していると記事は伝える。政策評価制度の見直しは、14年4月に施行された政策評価法が付則で3年後に運用状況の検討を求めたことに対応するもので、総務省は新指針に、〈1〉新規事業の事前評価と事後検証の積極的実施、〈2〉事業の達成目標の数値化などの明示、〈3〉各省庁の情報公開の徹底、などを盛り込む方針とか。

<参考>行政機関が行う政策の評価に関する法律(平成十三年六月二十九日法律第八十六号)
附則
(検討)
第二条  政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
comments (0) | trackback (0)
1/1