公会計制度見直しの動向

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発生主義は民主的統制を弱体化させる

 2月15日の参議院決算委員会で、特別会計の現状と課題について参考人からの意見聴取が行われた。公会計に発生主義を導入すべきとする参考人に対して、小池正勝委員(自民)が、「公会計を現金主義から発生主義へ移行すると議会の財政統制は弱まるのではないか」という質問を行ったが、参考人からは、政府のすべての取引、意思決定を会計的に処理するのだから予算統制が弱まることはないという説明が行われた。
 企業会計においてもキャッシュフロー計算書を重視してきつつあるのは、まさに統制を強化するためであり、その文脈からも公会計に対して発生主義を導入することは公会計に対する民主的統制の弱体化に繋がるのではないか、という議論は重要な論点に思える。しかし、参考人の説明は説得力があるとは思えない。
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