公会計制度見直しの動向

<< 浜松市が企業会計方式の導入を検討 | main | 新地方公会計制度研究会が事例研究をしている >>

発生主義のデメリットを財務大臣が語る

 3月3日の参議院決算委員会で谷垣財務大臣が発言を求めて発生主義のデメリットについて語っている。
 そのやり取りは次のとおり。
○尾立源幸君 是非、総理、ありがとうございます、その方向で進めていただいて、また、谷垣大臣も立場上なかなか言えないこともございますが、是非前向きに進めていただきたいと思います。──あっ、何か。どうぞ。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど尾立さんから、アングロサクソンの国では発生主義を取っていると。確かに、そういうものをつくって予算をつくっている国もありまして、やはりそれぞれメリット、デメリットがあるんだろうと思います。アメリカでも、GAOというんでしょうか、会計検査院の報告書によりますと、発生主義予算の導入に関しては、実際その年度に幾らの現金が必要かについてのコントロールがしにくいとか、政策決定者に混乱をもたらす可能性がある情報、資産の評価と裁量が伴うものが存在すること等々、デメリットも指摘しておりまして、メリット、デメリットは私はよく考えなければならないことだろうと思います。
 それから、先ほどおっしゃった発生主義に基づく書類も、ようやく省庁別のものを作ってそれを連結するというところまで来まして、問題はそれがどれだけ活用されるかというところにあると思っております。今、資産、債務をどうやって全体的に見て管理して改革していくかとか、それから特会についても随分御議論をいただけるようになりました。それは、やはりこういう資料がそろってきたこととも関係があるんだろうと思っておりまして、まだできたばかりでございますので、実は十分分析なりができているわけではございません。
 今後、私どももそれを十分活用して、分かりやすい、予算の質を変えるものにつなげていきたいと思っておりますので、是非、民主党におかれましても建設的な御批判をいただきたいと思っております。
comments (0) | trackback (0)

Comments

Comment Form

Trackbacks